「小麦粉の中でダニが繁殖することがあるって聞いたけど本当?」
「ダニが入った小麦粉を食べると、どんな危険があるの?」
小麦粉でダニが繁殖するという噂や、ダニの入った小麦粉を食べるとアレルギー症状が発生すると聞いた方は不安になってしまいますよね。
この記事では、ダニが入ってしまった小麦粉を食べるとどうなるか、小麦粉の中でダニが繁殖しない対策方法などを解説しています。
最後まで読むことで、ダニの入った小麦粉の危険性を知り、しっかりとした対策の方法も身に付けることができるため、不安な方はぜひ参考にしてみて下さい。
この記事のテーマ
- ダニが入った小麦粉を食べると危険な理由
- 小麦粉とダニの見分け方
- 小麦粉にダニが発生する理由
- 小麦粉の正しい保管方法について
目次
ダニが入った小麦粉を食べてしまうと危険な理由
まず気になるのが、「ダニが入った小麦粉を食べる事は本当に危険なのか?」という部分ですよね。
結論から言うとダニが入った小麦粉を食べてしまうと、アレルギー症状が発生する可能性があり、非常に危険です。
では、どのように危険なのか詳しく解説していきます。
ダニが入った小麦粉を食べるとアレルギー症状が起こる
ダニの本体やダニの死骸、ダニの糞などのアレルギー物質が大量に混入した小麦粉を食べてしまうと、アレルギー症状が発生してしまう可能性があります。
どれほどの量を食べると発症するという明確な決まりはなく、アレルギー症状の発生には個人差があります。
そして何よりも怖いのが、今までダニアレルギーの症状が発生しなかった方にも症状が発生する可能性があるという点で、誰もが注意しなければいけません。
ひどい場合にはアナフィラキシーショックの危険も…
特にひどい場合にはアナフィラキシーショックという状態を引き起こしてしまう事もあります。
普通のアレルギー症状とは異なり、アナフィラキシーショックは下記のような危険な症状が発生する可能性があります。
- 蕁麻疹
- 全身に紅斑が現れる
- 腹痛や下痢
- 嘔吐
- 喘息などや呼吸困難
最悪の場合には命を落としてしまう可能性もあるため非常に危険です。
ダニの入った粉食品を食べてしまい、アナフィラキシーショックが発生することを「パンケーキシンドローム」とも呼びます。
ダニが入った小麦粉は加熱しても危険なので注意!
厄介な事に生きたダニの本体以外にも、ダニの死骸やダニの糞がアレルギーの原因となってしまいます。
いくら加熱したとしてもこれらのアレルギー物質が大量に入った粉食品を食べてしまうと症状が発生してしまいます。
そのため食中毒の対策として主に挙げられるような「しっかりと加熱する」という処置を行なったとしても、ダニが大量に入った小麦粉で調理してしまうと危険な事には変わりないのです。
小麦粉とダニを見分ける方法はある?
ダニが入ってしまった小麦粉が危険だと分かった次は、小麦粉にダニが入っていないか確認する方法が気になりますよね?
危険だとわかっても確認する方法が分からなければ意味がありません。
小麦粉にダニが入っているかチェックする方法を詳しく解説していきます。
小麦粉を黒色の物に乗せて動きを確認してみる
小麦粉に入ってしまうダニの大きさは約0.5mmと非常に小さい上に、ダニ自体の色も白に近いため、ただ小麦粉を眺めるだけではダニを見つける事は難しいでしょう。
そこで活躍するのが黒色の物です!
「黒い食器」、「黒い画用紙」、「黒い下敷き」など、黒い物であれば何でもいいので用意しましょう。
用意した黒い物に、ダニがいるかチェックしたい小麦粉を乗せてみると、実際にダニがいる場合は小麦粉が動いて見えます。
ダニは小麦粉の奥にも潜んでいる可能性があるため、小麦粉の表面だけではなく、奥まですくってチェックするといいでしょう。
この方法であれば特別な器具がなくとも簡単にチェックする事が可能です。
また、小麦粉が動いているのか見えにくいという場合は、スマートフォンのカメラアプリで拡大することで見えやすくなります。
それでも不安なら常温保存した小麦粉は捨ててしまおう
前述した方法を試して大丈夫だったものの、長い間常温保存しているから不安だな、と思う場合は捨ててしまった方が安心です。
まだ使える小麦粉を捨ててしまうのは勿体なく感じるかもしれませんが、命には変えられません。
次に小麦粉を購入する際には、さらに容量の少ない小麦粉を選んで、使い切れるように工夫してみましょう。
どうして小麦粉にはダニが発生してしまう?
では、なぜ小麦粉の中にダニは発生してしまうのでしょうか?
ダニが小麦粉に入ってしまう原因が分かれば、さらに効果的な対策を行うことができそうですよね。
小麦粉にダニが入ってしまう原因について詳しく解説していきます。
ダニは少しでも隙間があれば侵入することができる
ダニのエサは「ほこり・人のフケや垢」と思われがちですが、それらは「チリダニ」と呼ばれるダニのエサです。
「コナダニ」と呼ばれるダニは広範囲の食品(小麦粉・チーズ・味噌・削り節・煮干・砂糖・乾燥果実・チョコレートなど)」をエサにします。
小麦粉もエサの1つです。
※参考:アース製薬「ダニを知る」
コナダニの特徴や繁殖条件などは以下の記事をご覧ください。
コナダニの駆除方法と予防策は?食品や医薬品にも発生するので注意!
ダニが小麦粉の中に発生してしまう原因は様々ですが、小さな隙間から入ってきます。
前述したように、小麦粉の中に侵入するダニは約0.5mmほどと非常に小さいため、小麦粉の口を輪ゴムやクリップで止めていたとしても侵入される可能性があります。
そのため、万全の対策を行なっていたとしても、何かしらの機会に侵入する可能性があるのです。
常温保存されている小麦粉はダニにとって快適な環境
もしダニが小麦粉の中に入ってしまったとしても、ダニにとって過ごしにくい環境であれば死滅しますが、常温保存した小麦粉はダニにとって快適な環境となってしまいます。
ダニにとって過ごしやすい環境とは基本的に「温度:25~30℃」「湿度:60~80%」とされており、台所周りの風通しの悪い場所に小麦粉を保管していると、常温で湿度もちょうど良いダニの楽園となってしまうのです。
※参考:アース製薬「ダニを知る」
そのような快適な環境で、小麦粉というエサが沢山ある場所にダニが入ってしまうと、たったの数日でも大量に繁殖してしまいます。
未開封の小麦粉でもダニが発生する可能性がある
未開封の小麦粉であっても安心できません。
研究結果で、未開封の小麦粉にも一定数のダニが存在することが報告されています。
未開封の小麦粉製品176製品(ホットケーキミックス97製品、お好み焼きミックス55製品、蒸しパン13製品、その他11製品)のうち3製品から、ダニが検出されています。
やはり、その数は少なく、2製品の小麦粉10gにはそれぞれ約63匹と3匹のムギコナダニ、1製品の小麦粉10gには3匹のケナガコナダニのみでした。
また、ダニ以外の虫にとっても、小麦粉は良い餌になってしまうため、ダニが破る事のできないビニールの袋を他の虫が破って侵入する可能性があり、そこから続いてダニが侵入してしまうのです。
また、小麦粉を保管している袋が紙であれば、ダニでも破って侵入することができるため、注意が必要です。
小麦粉を購入する際や、久しぶりに使うという場合には、小麦粉の袋に穴が空いていないかを確認するようにしましょう。
小麦粉をダニから守る対策方法とは?
ここまでダニの入った小麦粉を食べた際の危険性や、小麦粉とダニの見分け方、なぜ小麦粉にダニが入ってしまうのかを解説しましたが。
しかし、1番気になるのは小麦粉にダニが入らないようにする予防方法だと思います。
予防方法について詳しく解説していきます。
小麦粉はパッキン付きの密閉容器で保管しよう
まず、小麦粉を保管する容器から気を付けましょう。
前述したように小麦粉に入ってしまうダニは約0.5mmと非常に小さいため、少しでも隙間があれば侵入できてしまいます。
チャックが付いている袋に入れている場合でも、ダニや他の虫が袋を食い破って侵入する可能性があるため、安心できません。
そこでオススメなのが、パッキンの付いた密閉容器です。
パッキンが付いた、ガラスやプラスチック製の密閉容器であれば、しっかりと密閉してダニの侵入を防ぐことができる上に、湿気の対策もできます。
この密閉容器の中に小麦粉を入れて、さらに乾燥剤も一緒に入れることで湿気を予防することができ、ダニが過ごしにくい環境を作ることができます。
小麦粉を常温で保管する際のダニ対策
小麦粉を保管する際は、ダニ対策として「ダニの過ごしにくい環境」を作って保管することが重要です。
具体的には「温度:20℃以下(できれば10℃以下)」「湿度:50%以下」を目指しましょう。
日光が直接当たってしまうような場所を避けながら、風通しが良い場所に保管しましょう。
小麦粉を入れる容器に乾燥剤を入れる、温度計と湿度計で、保管場所の温度と湿度の確認を行うなど、ダニ対策としてさらに安心できるようになるでしょう。
また、お得だからと言って使い切れない量の小麦粉ではなく、家庭にあった量の小麦粉を購入することも大切です。
冷蔵庫や冷凍庫で小麦粉を保管する際の注意点
気温が高くない場合は常温で保管しても問題ありませんが、気温が高く湿気も多い夏の場合、いくら風通しが良い場所であっても気温が高くなってしまいます。
その場合は冷蔵庫や冷凍庫で保管する方法もあります。
ただし、冷蔵庫・冷凍庫の保管に関しては、下記のデメリットもあるため注意が必要です。
- 小麦粉は食材の匂いが移りやすく、冷蔵庫で他の食材と保管することで匂い移りの可能性がある
- 冷蔵庫から小麦粉を取り出した際に結露が発生し、結果的にカビの原因となってしまう
対策として、密閉容器で匂い移りを防止したり、小麦粉を使用するために取り出した際には素早く冷蔵庫に戻すよう心がける、などの工夫を行えば上記の不安要素は解消できます。
また、使い切れない小麦粉は小分けにして冷凍庫に保存すると扱いやすく、一回ごとに使い切ることで結露する可能性も低いため、使い切れない場合は小分けにして冷凍庫に保管すると良いでしょう。
冷蔵庫や冷凍庫での保管は、ダニの生存しにくい環境を作ることが簡単です。しっかりと「匂い移り」・「結露」の対策を行って保管するようにしましょう。
小麦粉の保存期間は製造から6~12ヶ月
小麦粉の保存期間は製造から6~12ヶ月とされています。
保存期間に6~12ヶ月と幅があるのには理由があり、小麦粉には「強力粉」「中力粉」「薄力粉」とグルテンの多さで3種類に分けられています。
グルテンが多いほど保存期間は短くなってしまい、強力粉は6ヶ月、中力粉と薄力粉は12ヶ月となっています。
しかし、これは開封されていない状態での保存期間であり、既に開封してしまったものに関しては1ヶ月~2ヶ月ほどを目安に使うようにしましょう。
保存期間に関しては、小麦粉を保管する容器に開封した日付がわかる付箋などを貼り付けておくと、分かりやすいためオススメです。
ダニでダメになった小麦粉の代用品をご紹介!
「家にある小麦粉を実際に確認してみたら、ダニが動いていた…」という方に向けて、小麦粉の代用品として使用できる粉製品を簡単に紹介いたします。
あくまでも小麦粉が使えなくなってしまった際の応急処置として、参考になれば幸いです。
小麦粉の代用品1:米粉
米粉はクッキーやスコーン、パンケーキなど甘いスイーツを作る際に小麦粉の代用品として役立ちます。
米粉を使うことで、食感がもちもちになるため、スイーツのお店でも使われることがあります。
また、小麦粉と比べてもカロリーが低いため、ヘルシーにスイーツを作ることが可能な点も魅力的です。
小麦粉の代用品2:片栗粉
片栗粉は、小麦粉の中でも薄力粉の代わりとして使用しやすく、お肉や魚を焼く際に表面にかけて食感を良くしたり、フライや天ぷらの衣として使用することもできます。
小麦粉を使用した際のようにサクッとした食感ではなく、やわらかい食感になる点が特徴的です。
小麦粉の代用品3:天ぷら粉
天ぷら粉には「小麦粉」「ベーキングパウダー」「卵」「デンプン」が含まれており、天ぷらはもちろんのこと、竜田揚げや唐揚げなどの揚げ物にも使えます。
また、ベーキングパウダーや卵が入っているため、ふんわりとしたお好み焼きを作ったり、サクッと食感のクッキーを作ったりと幅広い用途で使用できるでしょう。
小麦粉のダニ対策まとめ
「小麦粉にダニが入ってしまった際の危険性」、「小麦粉とダニの見分け方」、「小麦粉にダニが侵入してしまう理由」、「ダニを予防方法」について解説しました。
ダニが入った小麦粉を口にして発症する「パンケーキシンドローム」は場合によっては命を落とす可能性まである危険なアレルギー症状です。
家にある小麦粉がダニに侵入されていないのか確認し、しっかりとした密閉容器でダニの侵入に対して対策を行いましょう。
また、小麦粉の代用品としてご紹介した粉製品に関しても、ダニのチェックをしっかりと行なってから使うようにしましょう。
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