「コナダニ」は台所や和室に発生しやすいダニの一種。
大量発生した食品を口にすると、健康被害につながることもあります。ホットケーキミックスや小麦粉に入っている小さめのダマも、コナダニである可能性があります。
コナダニ自体は人を刺しませんが、コナダニは人を刺す「ツメダニ」の餌であるため、大発生すると結果としてダニ刺されの原因となります。
参照:アース製薬
この記事のテーマ
- コナダニの特徴や生態を知る
- 発生したコナダニの駆除方法
- コナダニの予防策
ここではコナダニの特徴や、どんな場所や時期に発生しやすいのか、駆除の方法や予防法を解説します。
目次
コナダニとは?生態と特徴について
コナダニは体長が0.3~0.5㎜の小型のダニです。体は真っ白なうえ足が短いので食品に入り込んでいてもわかりづらく、気づかないうちに繁殖していることがあります。
イエダニやチリダニと並んで、家の中で発生しやすいダニの一種。
ただし、イエダニやツメダニなど違って生物を吸血することはありません。直接危害を加えられることはありません。だからと言ってコナダニを放置したり体内に取り込んだりしてしまうと、アレルギー症状など健康被害につながることがあるのです。
コナダニは食器棚や戸棚など台所に発生する
コナダニは名前のとおり、粉ものの食品が特に好きです。小麦粉やホットケーキミックス、パン粉やクッキーなどのお菓子はコナダニの大好物。
乾いていて常温の食品が集まる台所の食器棚や戸棚は、コナダニが特に発生しやすい場所です。しかもコナダニは見た目が白いので、万が一小麦粉などで繁殖していても肉眼では気づけません。
小麦粉をこぼしたものかと思ったら、戸棚の中で繁殖したコナダニだったなんてケースも起こり得ます。
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コナダニは畳にも発生しやすい
コナダニは台所だけでなく、和室にも発生しやすいダニです。なぜならコナダニは適度な湿気が大好きで、湿気がこもりやすい和室の畳や和紙の壁紙やふすまは絶好の住まい。
また畳の原料であるワラもコナダニにとってはエサ。新品の畳ほど吸湿性に優れているので、畳を張り替えて間もない時期や新築の家は和室にコナダニが発生しやすいのです。
さらに注意したいのが、コナダニは医薬品の中でも繁殖すること。粉薬や錠剤なども、コナダニにとっては食品の一種であり過ごしやすい場所。開封してしばらくした粉薬は特に注意です!コナダニが繁殖している医薬品を摂取したことで、かえって体調不良を引き起こすリスクがあるのです。
コナダニが出やすい気温や季節は?
コナダニが特に出やすい季節は高温多湿の時期です。
- 梅雨から秋口
- 湿度60%以上
このような梅雨から夏場の時期は、特にコナダニの発生に気をつけましょう。ほかにも特に畳や湿気がこもりやすい押し入れの中や、すでにカビが生えてしまっている浴室の隅などの部分はコナダニの温床。
季節に関係なく、湿度が高くじめっとした環境があればコナダニは年中発生するので、しっかりと対策をする必要があります。
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コナダニは人体に有害?
コナダニそのものには毒性がなく、室内にいることで直接的に病気につながることはありません。人間への吸血もしないので、一見安全なダニに見えます。
しかし、コナダニを体内に摂取することはシックハウス症候群の原因の1つになります。体内にアレルゲンを取り入れるので、アレルギー体質の人にとっては非常に危険!
コナダニはツメダニのエサであり、コナダニが室内にいることでツメダニを呼び寄せてしまうことがあるのです。ツメダニは人のお腹や太ももなどやわらかいところを中心に刺します。激しいかゆみと、皮膚炎の原因につながります。
ダニ刺されの原因となる、ツメダニの駆除方法は下記の記事で解説しています。
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コナダニの駆除方法について
そんな厄介なコナダニがもし家の中で発生したら、どうすればいいのでしょうか?退治するために、自宅でできる駆除方法をご紹介します。
ダニ退治スプレーで駆除する
まずはコナダニが発生している部分に、ダニ退治スプレーを拭き掛けましょう。今いるコナダニをしっかり退治したうえで、これ以上増やさないように予防をすることが大切。
ただしスプレー後は湿気がこもるのでコナダニが増えないように、畳には畳専用の速乾性があるスプレーを使ってください。
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室内を換気する
コナダニは湿気を好むので、室内をこまめに換気することも大切です。特に梅雨の時期は雨が降るので、なかなか窓を開けづらい時期が続きます。
この時期でも合間を見て窓を開けるなどして換気を心がけましょう。また、布団乾燥機などを活用するのもおすすめです。
コナダニ駆除用の燻煙剤を使う
部屋全体を一気に対策するには、コナダニ駆除用の燻煙剤を活用しましょう。成虫しているコナダニであれば、広範囲を一気に駆除できます。
現在コナダニに悩んでいる家庭は、定期的に燻煙剤を使ってコナダニの繁殖を防いでください。
開封後の食品は早めに食べるか密閉容器で保管
コナダニのエサになる食品は、開封後に早めに食べきることを心がけましょう。
また、簡単に消費しきれない小麦粉などの粉類は、密閉容器に移し替えて保管するのがおすすめ。はじめから大容量ではなく、短期間で使い切れる少量の食品を買うこともおすすめです。
コナダニが発生した場所をドライヤーなどで乾燥させる
コナダニは湿気が溜まっている部分に繁殖しやすいので、ドライヤーなどで乾燥させましょう。
特に見落としがちなのが戸棚などの暗所。密閉されているので湿気がこもっていることがあります。乾燥材を設置するのと同時に、湿気が気になる部分はドライヤーの温風である程度乾燥させることで、コナダニがさらに繁殖するのを防げます。
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コナダニ駆除業者に依頼する
コナダニは燻煙剤などで処理しても、卵などが残っていたり、食品の管理が甘ければまた発生してしまいます。徹底的にコナダニを駆除したいなら専門業者に依頼をしましょう。
経験豊富なダニ退治業者なら、再度コナダニが発生しないように処理後にアドバイスをしてもらえます。人体に触れるようなものはしっかり養生をしたうえで、薬剤を散布してくれるので安全面も万全です。
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コナダニの発生を予防するには?
今コナダニがいない家でも、コナダニが住みやすい環境になればどんどん繁殖してしまいます。また、現在コナダニが繰り返し発生することに悩んでいる家庭は、次の点を意識して予防対策をしましょう。
食器棚はエタノール(アルコール)でふき取り消毒
参照:Amazon
食器棚や戸棚などはエタノール(アルコール)を染み込ませた布で拭き消毒をしましょう。エタノールは水と違って揮発性が高く、木などに使ってもすぐに乾くので棚の内部を水拭きするのに適しています。
消毒がわりにもなるので、掃除ついでにエタノールで拭き取り掃除してみてください。エタノールはドラッグストアなどで誰でも購入できます!
湿気がこもりやすい場所に除湿剤を置く
戸棚やふすまの中、タンスなど湿気がこもりやすい場所は除湿剤を置きましょう。除湿剤を設置しておけば、コナダニの繁殖予防につながります。
また、室内はエアコンの除湿モードや除湿機を使って、全体を乾燥させるのもおすすめです。風呂場もコナダニが繁殖することがあるため入浴後は室内乾燥機能を使うか、扉を空けるなどして湿気をすばやく逃がしましょう。
開封後の食品は冷蔵庫に保存
開封したあとの食品は、低温の冷蔵庫に保管するのもおすすめです。なぜならコナダニはある程度暖かい室温の場所でないと繁殖ができないから。
粉ものやスパイスなどは冷蔵庫に入れておくことで、ダニの被害から食品を守れます。どうしても冷蔵庫に入らない食品は、ダニの侵入を防ぐための専用食品保存用袋を活用してください。
古くなった医薬品は処分する
開封してしばらく経った医薬品はすみやかに処分しましょう。医薬品は使用期限が書かれていますが、これはあくまで未開封での期間。
そのため、開封して3か月以上など数か月経過している医薬品は管理に注意です。できるだけ小分け包装された医薬品を、ストックすることをおすすめします。それと同時に医薬品を管理している棚や薬箱にも乾燥剤を入れておきましょう。
ダニシートを使う
コナダニが寝具などに発生するのを防ぐため、ダニシートを設置しましょう。ダニシートはスプレーや燻煙剤と違って、中身を吸い込んでしまうリスクがありません。また、寝具などに貼り付けるか特定の場所に置くだけの手軽な使い方も魅力。
ダニシートはダニが好む香りなどで誘い捕獲するグッズです。そのため、室内に赤ちゃんやペットがいても安心して使えます!また、コナダニが原因で寄ってきたツメダニなどほかの種類のダニ対策にも役立つので、ぜひ家の中に設置しておきたいダニ対策アイテムです。
コナダニの駆除方法まとめ
コナダニは身近なダニの一種であり、見た目の小ささからダニだと気づかないで繁殖が進んでいることもあります。しかしコナダニをうっかり吸引すると、アレルギー症状が出てしまうことも…。
また人を刺すツメダニまで寄せ付けるリスクまであります。そんなコナダニを駆除するには、「除湿」と「食品の密閉」が大切!
コナダニが好む高温多湿の環境を作らないように、しっかりと除湿剤などを使って食品を管理しましょう。普段から対策として、ダニ退治スプレーやダニシートなども活用してください。
効果のあるダニ取りシートについては以下で解説しています。
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