自宅用の害虫駆除アイテムとして広く知られている「バルサン」。
ゴキブリやムカデなどの害虫だけでなく、種類によっては家にいるダニ退治にも有効であることを知っていますか?
ここではバルサンでダニ退治するにあたって、知っておきたい効果の違いやおすすめのバルサンの種類をご紹介します。
また、バルサンによって退治できないケースも合わせてご紹介しますので、メリットデメリットを踏まえてダニ対策に活用してください。
この記事のテーマ
- バルサンがダニ退治におすすめの理由
- バルサンを使ううえでの注意点
- ダニに有効なバルサンの種類
バルサンのダニ退治の効果
バルサンは薬剤を煙や霧状にして、部屋中にまんべんなく散布する駆除アイテムです。
ただし、注意したいのが部屋にいるダニをバルサンだけでは駆除しきれないケースもあること。
なぜならダニは部屋の表面や影に潜んでいるだけでなく、寝具の奥など薬剤が届かないエリアにまで潜りこむことがあるからです。
まずはバルサンの効果がある場所、効かない場所の違いをご紹介します。
バルサンは場所によってはダニ退治の効果あり
バルサンは部屋中にダニを駆除する薬を撒くので、壁や床、天井に至るまで部屋全体的に有効なアイテムです。
ただし、あくまで表面上に薬剤が散布されるので、露出されていない場所までは届かないし、狙ったスポットに重点的に薬剤をかけることはできません。
バルサンの効果がある場所
- 室内の壁、フローリング、天井
- 家具の露出している部分(カーペットや棚の表面など)
- 畳(畳用バルサン)
バルサンは基本的に「露出している表面部分」に薬剤が届く駆除アイテムです。
たとえば室内の壁や床、天井などスプレーでは届きづらいところのすみずみにまで薬剤を届けることができます。
そのため、部屋全体にいるダニを広範囲で駆除してアレルギー予防ができる点が魅力。
現在ダニの被害に遭っていない家庭でも、ダニの予防としても活用しやすいのもバルサンのメリットです。
バルサンが効かない場所
- 布団や枕
- クッションなどの布製品
- 戸棚の奥
バルサンは露出している部分にのみ薬剤が届くので、たとえば布団やクッションなどの布製品の奥までは効果が行き届きません。
特にダニは布団の奥などに入り込む性質があり、バルサンだけでは駆除し切れない可能性があるのです。
また、バルサンは薬剤による肌への負担を防ぐため、布団など直接触れる寝具への使用が基本的に控えるよう指示されているので注意しましょう。
特に肌が弱い方や子どもやペットは、薬剤がついた物に触れることで、かぶれなどの肌トラブルにつながることも。
ほかにも家電製品は故障の原因になるため、新聞紙やタオルなどで覆った状態での使用が推奨されています。
冬はバルサンの効果が薄い
さらにバルサンを使用するなら、「冬以外」の季節が有効です。
なぜならダニは冬の間に幼虫や卵の状態で越冬し、夏に活発に繁殖をする生き物だから。
卵の中までは薬剤が届かず、また寝具などの奥深くに産み付けられるうえ、バルサンでは対応できません。
そのため、バルサンの使用は春~秋にかけての暖かい季節を選びましょう。
バルサンの種類と選び方!ダニ退治におすすめなのは?
バルサンは大きく分けて、煙が出る「くん煙タイプ」と「ノンスモーク霧タイプ」の2種類があります。
どちらもダニ用と書かれた商品はダニに有効ですが、使用方法に違いがあるので、家の環境や目的に合わせて選びましょう。
ダニ退治におすすめのバルサンをご紹介します。
バルサン すり板
参考:バルサン
規格 | 6~8畳 |
---|---|
効能 | ゴキブリ、屋内塵性ダニ類、イエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ハエ成虫、蚊成虫の駆除 |
使用方法 | フタをはずし始動用スリ板でこすると煙が発生 |
バルサンすり板は、専用のすり板で製品をこすることで煙を発生させます。
もっともスタンダードで、商品に悩んだらまずはおすすめしたいバルサンです。
バルサンプロEX20g
参考:バルサン
規格 | 6~8畳 |
---|---|
効能 | ゴキブリ、イエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ハエ成虫、蚊成虫、屋内塵性ダニ類の駆除 |
使用方法 | フタをはずし始動用スリ板でこすると煙が発生 |
すり板タイプで、バルサンくん煙剤シリーズの中での効き目最強シリーズ。
噴射力が強く、部屋のすみずみまで薬剤を届けてダニやノミなどを退治します。
すでにダニの被害に悩んでいる人や、強い薬剤を使って徹底的に害虫対策をしたい方におすすめです。
バルサンプロEX ノンスモーク霧タイプ
参考:バルサン
規格 | 6~10畳 |
---|---|
効能 | ゴキブリ、イエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、屋内塵性ダニ類の駆除 |
使用方法 | スイッチを押すと噴射が開始 |
ボタンを押すだけの簡単な使用方法なので、ノンスモーク霧タイプのバルサンです。
火災報知器がついているマンションやアパートなどの集合住宅におすすめです。
また、ハーブミントの香りで煙ならではの嫌な匂いが気になりません。
水ではじめるバルサンプロEX
参考:バルサン
規格 | 6~8畳 |
---|---|
効能 | ゴキブリ、イエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ハエ成虫、蚊成虫、屋内塵性ダニ類の駆除 |
使用方法 | 水を入れると噴射が開始 |
水を入れることで始動するバルサンで、ゴキブリなども退治できる強い噴射力と成分が特徴です。
水を使うことで煙も匂いも少ないので、煙の匂いが気になる方にもおすすめです。
バルサンとダニアース(アースレッド)の違いは?
くん煙剤と言えば、バルサンのほかにアースレッドという駆除商品が販売されており、その中でもダニとノミに特化した「ダニアース」が販売されています。
この2つはどちらもダニ退治に有効で煙が噴射されるタイプ、水を使う霧タイプを販売しているところは同じです。
バルサン
・ダニよりもゴキブリなどの駆除用に作られているものが多い
・プロ用・家庭用にわかれている
・ダニ以外の害虫に広範囲に使いたい人向け
ダニアース(アースレッド)
・ダニ・ノミの専用タイプ(アースレッドはゴキブリ、アリなど細かく製品が分類されている)
・ダニ・ノミ特化で使いたいならアースレッドがおすすめ
このように、バルサンはダニがメインではなく、ゴキブリ駆除を中心とした商品でダニやノミにも有効な成分が含まれています。
それに対してダニアースは、「ダニとノミの駆除専用」です。
いずれも成分に大きな違いはありませんが、ダニ以外にも害虫を駆除したいならバルサン、
ダニ退治のためならダニアースなど好みと予算に応じて選びましょう。
バルサンの正しい使い方
バルサンは有効成分を部屋のすみずみにまで行き渡らせるので、安全に使うために事前準備と事後の掃除が大切です。
ここではバルサンを安全に使う上で知っておきたい、注意点をご紹介します。
使用前に掃除機で部屋の埃を掃除
まずはバルサンの成分をしっかり届けるために、前もって部屋を掃除してホコリをなくしておきましょう。
ホコリが被った部屋に薬剤をまいてもきちんと成分が付着せず、ダニを取り残す原因になります。
部屋(窓や換気口など)を閉め切り、害虫の隠れ場所となる戸棚、引き出し、押入れなどを開放する。なお、食品、食器、おもちゃ、寝具、衣類、仏壇仏具などは直接煙が触れないように、ビニールシートや新聞紙でカバーをするか、部屋の外に出す。
引用:バルサン
このとき家電製品や布団は新聞紙やカバーを取り付けて、薬剤がかからないように対策しましょう。
特にテレビやパソコンなどは薬剤が付着すると故障の原因になってしまいます。
また、ソファなどはカバーで覆って布団類は押し入れや別室に移動させてください。
バルサンを部屋の中央に設置する
傾きがあるとスムーズに散布されない恐れがあるので、バルサンは部屋の中央のできるだけ平らな地面に置いてください。
また、バルサンをセットしたら窓や戸を完全に閉めて密閉状態にすることも大切です。
バルサンの噴射がはじまったら、吸い込んでしまう前にすみやかに外へ出ましょう。
使用後3時間過ぎてから入室する
バルサン使用後間もなくは、部屋の空気中に有効成分が舞っている状態です。
散布後すぐに入室すると、ダニへの有効成分を思い切り吸引してしまいます。
人体に悪影響を及ぼす成分ではないものの、むやみに吸引すると喉に刺激感が出ることがあるので、しっかりと3時間以上時間を置いてから入室しましょう。
また、入室後は忘れずに窓やドアを開けて換気をして新鮮な空気を取り込んでください。
軽く掃除機をかけて虫の死骸を掃除
ダニの死骸や糞(フン)もアレルゲンです。駆除した後は、掃除機などでお掃除し除去することが大切です。
引用:アース製薬
残ったダニの死骸をそのままにしておくと、アレルギーの原因になってしまいます。
バルサン後には部屋にダニなどの死骸が残るので、再び掃除機をかけてきれいにしましょう。
薬剤がかかった布団や衣類は洗濯をする
万が一、薬剤が布団や衣類などにかかってしまったら必ず洗濯をしましょう。
薬剤がかかったものが直接肌に触れると、肌が弱い人はかぶれや赤みなどが出ることも。
基本的に寝具などの布類はバルサンが使えないので、ダニ退治スプレーやダニ取りシートなど別の駆除方法を活用してください。
バルサン使用の注意点
バルサンを使用するにあたって気をつけたいのが、赤ちゃんやペットのいる家庭です。
赤ちゃんがいる家庭は効果が穏やかなバルサンを使う
バルサンは人体に無害な成分を使っているものの、肌が弱い赤ちゃんがいる家庭は注意が必要です。
噴射力と薬剤が強力な「プロEX」タイプよりも、比較的効果が穏やかなオーソドックスな「バルサン すり板」や嫌な匂いがしない「ノンスモーク霧タイプ」がおすすめです。
また、おもちゃやぬいぐるみなどは口に含んでしまうこともあるので、忘れずに別室に移動させてからバルサンを焚きましょう。
床や家具などの薬剤も赤ちゃんが触れたり舐めたりする恐れがあるため、気になる方は濡れ雑巾などで拭き上げ掃除をすると安心です。
ペットや植物は部屋の外に出す
バルサンの煙がペットや植物に影響が出ることがあります。
特に鑑賞魚や植物はバルサンを使用する部屋から外に出して、しっかり換気が済んだ状態で戻しましょう。
空気中に残った薬剤に影響を受ける可能性もあるので、できれば3日以上別室に置いたうえで元の部屋に移動させることをおすすめします。
マットレスなど動かせない家具にはビニールや布をかける
室内にある家具類に煙が直接かからないよう、新聞紙やビニールなどでカバーをしましょう。
もしくは洗濯ができるバスタオルなど、布類でカバーする方法もおすすめです。
扉のない食器棚だとお皿に薬剤が触れてしまうので、ふきんをかけてガードしてください。
金属部分は変色する可能性があるので注意
楽器全般
金属部分に煙がかかると表面が変色することが考えられますので、新聞紙・ふきん・ビニールなどをかけるか専用ケースに収納してください。
美術品(絵画、額縁、置物など)
銅・真ちゅう製品・メッキ品などにかかると、変色したり錆びたりすることがあります。
引用:アース製薬
バルサンの煙の成分で、真ちゅうやメッキなどの金属が変色することがあります。
楽器や美術品はできるだけ別室へ移動させ、仏壇など簡単に動かせないものは袋などでカバーしましょう。
火災報知器をカバーや袋で覆う
煙が発生するくん煙タイプのバルサンは、火災報知器が反応してしまいます。
必ず袋や専用カバーで覆ったうえで、火災報知器のコンセントも抜いておきましょう。
火災報知器のある家に向けたノンスモークタイプのバルサンもありますが、念のために電源を切るなど対策をしておくと安心です。
バルサンのダニ退治まとめ
バルサンはダニやノミ、ゴキブリなど室内に発生する害虫駆除に役立つ商品です。
部屋全体に薬剤を散布して害虫を退治できますが、布団などの寝具の奥深くに入り込んだダニまでは薬剤が届きません。
あくまで部屋の露出している部分を広範囲で駆除できるアイテムなので、奥に潜んでいるダニにはこまめな洗濯や掃除、スプレーなどほかのダニ対策と組み合わせましょう。
しっかりとダニ退治をするなら、ダニ駆除業者にお願いしましょう!
【失敗しない】ダニ駆除業者の選び方!安心できるおすすめ業者をご紹介!
ダニを自力で駆除するのは、時間も手間もかかります。 しっかりと駆除したつもりでも、思わぬところから再発生したり、自分では駆除できないようなエリアにいて退治できなかったり…。 そんな人のためにおすすめし ...
続きを見る