この記事では「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」の見分け方や、それぞれの特徴について解説します。
ヤマトシロアリとイエシロアリは同じシロアリですが、特徴や生態は全く異なります。
ただし、どちらのシロアリでも屋内や屋外で見かけたら危険です。家が侵食されている可能性が高いです。
それぞれの特徴などを把握しておくことで、有効なシロアリ対策を行うことができます!
この記事で解説するヤマトシロアリとイエシロアリの違いをみて、それぞれについての理解を深めましょう。
この記事のテーマ
- ヤマトシロアリ・イエシロアリの特徴
- ヤマトシロアリ・イエシロアリの見分け方
- シロアリの駆除方法
目次
ヤマトシロアリとイエシロアリの特徴
まず、ヤマトシロアリとイエシロアリの特徴について解説します。
同じシロアリですが、その特徴は異なります。
ヤマトシロアリの特徴
参照:weblio辞書
上図はヤマトシロアリの兵アリ(左)と職アリ(右)。
ヤマトシロアリは4月から5月にかけて活発に活動します。
また、活発に活動する時間帯としては、雨上がりの午前中から日中にかけてです。
ヤマトシロアリの羽アリは、シロアリという名前にもかかわらず、黒っぽい見た目をしています。
参照:鹿児島県しろあり対策協会
ヤマトシロアリの巣はシロアリの被害がある場所にそのまま作られている場合が多いです。
腐食した木材がシロアリに食い荒らされている場合には、その木材の中に巣を作っていることが多いです。
ですので、決まった巣の形はなく、毎回変則的な巣の作り方をします。
イエシロアリの特徴
参照:weblio辞書
上図はイエシロアリの兵アリ(左)と職アリ(右)。先ほどのヤマトシロアリと比べると頭の大きさが小さいのが特徴です。
イエシロアリは5月から7月にかけて活動します。
また、活発に活動する時間帯としては、夕方から夜にかけてです。
イエシロアリの羽アリは、黄色味がある見た目をしています。
参照:鹿児島県しろあり対策協会
イエシロアリの巣は、他のアリと同じように地中の中に作られます。
ヤマトシロアリとイエシロアリの見分け方
ヤマトシロアリとイエシロアリの見分け方について解説していきます。
見た目でも見分けられますが、生態や分布の違いによっても見分けることができます。
ヤマトシロアリとイエシロアリの見た目の違い
まずはそれぞれの見た目の違いについて、写真で比較してみましょう。
参照:weblio辞書
左の写真がヤマトシロアリの兵アリ(左)と職アリ(右)、右の写真がイエシロアリの兵アリ(左)と職アリ(右)です。
ヤマトシロアリの方が頭が大きいのが特徴です。
また、ヤマトシロアリとイエシロアリの羽アリのそれぞれの写真を比較してみます。
参照:鹿児島県しろあり対策協会
左の写真がヤマトシロアリの羽アリ、右の写真がイエシロアリの羽アリです。
ヤマトシロアリとイエシロアリはそれぞれ肉眼で見ることができる大きさ。3.5〜9.0ミリくらいです。
ヤマトシロアリの羽アリは頭や胴体、羽が黒色で、イエシロアリの羽アリは、頭が黒色、胴体が茶褐色、羽が黄色。
ヤマトシロアリは頭部が卵形、イエシロアリは頭部が四角形で長いです。
頭の形、胴体と羽の色を見れば、見分けが付きやすいです。
活動時期や活動時間帯、巣について
ヤマトシロアリとイエシロアリの見た目以外の違いをまとめると以下のようになります。
ヤマトシロアリ | イエシロアリ | |
活動時期 | 4月から5月 | 5月から7月 |
活動時間帯 | 午前中から日中(雨上がり) | 夕方から夜 |
見た目(羽アリ) | 黒色 | 黄色 |
巣の場所 | 変則的 | 地中 |
活動時期や活動時間帯によってもヤマトシロアリかイエシロアリか見分けが可能です。
4〜5月の午前中から日中に見かけたならばヤマトシロアリ、5〜7月の夕方から夜に見かけたならばイエシロアリの可能性が高いというように判別できます。
また、巣の場所も異なっており、木材など侵食された場所の中にそのまま巣を作るのがヤマトシロアリで、地中に巣を作るのがイエシロアリです。
ヤマトシロアリとイエシロアリの分布
ヤマトシロアリとイエシロアリには分布にも違いがあります。
参照:日本しろあり対策協会
ヤマトシロアリは千葉県以西の温暖な沿岸地域を中心に生息しています。
イエシロアリは北海道頭部を除く日本全土に生息しています。
イエシロアリは温暖な地域に生息しているのですが、最近の温暖化に伴い、生息地域を東へ東へとどんどん拡大しています。
ヤマトシロアリとイエシロアリの駆除方法
ヤマトシロアリとイエシロアリの駆除方法については、以下の通りです。
どちらも同じ方法で駆除することができます。
- 殺虫剤を使う
- 掃除機で吸い込む
- ベイト剤を使う
- 業者に依頼する
「殺虫剤を使う」と「掃除機で吸い込む」は個人で行うことができますが効果は一時的なものにすぎません。
一方「ベイト剤を使う」と「業者に依頼する」は巣自体を壊滅させることができるので、中長期的にシロアリを駆除することができます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
殺虫剤を使う
ヤマトシロアリとイエシロアリは殺虫剤を使うことである程度、駆除できます。
ただし注意が必要です。
シロアリの羽アリは数百匹くらい飛んでいますので、一度の殺虫剤で全てを駆除するのは大変です。
また、シロアリは用心深いため、殺虫剤の臭いに反応して逃げられてしまうことが多いです。一度逃げられてしまうと、バラバラに散ってしまうためシロアリ被害が悪化する危険性もあります。
あくまで応急処置として殺虫剤を使い、その後、シロアリ駆除業者に調査を依頼することをおすすめします。
掃除機で吸い込む
掃除機で吸い込むことでシロアリを駆除することができます。
殺虫剤よりも安全に駆除できます。
ただし、掃除機で駆除できる範囲は限界がありますので、殺虫剤と同様にあくまで応急処置の対応です。
掃除機で吸い取ったあとは、1日ほど経てばシロアリは紙パックの中で窒息死します。
そのあとで紙パックを回収すれば大丈夫です。
ベイト剤を使う
ベイト剤を使うことで、シロアリを駆除することができます。
ベイト剤とは、いわゆる毒エサのことです。
毒エサをシロアリが普段通る道に設置しておくことで、シロアリが毒エサを巣に持ち帰ります。
その毒エサが巣に住んでいるアリ全体に行き渡り、巣を壊滅させることができるのです。
前述の「殺虫剤を使う」「掃除機で吸い込む」だと、目の前のシロアリは駆除することができても、シロアリの巣に潜んでいるシロアリまでは駆除することができません。
逆にベイト剤を使えば、巣にいるシロアリも駆除することができます。
ただし知識や経験がない個人がベイト剤を使うのは難しいです。業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼する
業者に依頼することで確実にシロアリを駆除することができます。
シロアリ対策は個人でもできますが、やはり業者に依頼した方が確実かつ安心です。
シロアリ調査は無料で行ってくれるので、シロアリ被害で悩んでいる人は調査してもらいましょう。
全国対応で24時間365日、受付してくれる「シロアリ110番」がおすすめです。
まとめ
以上、ヤマトシロアリとイエシロアリの見分け方や、生態・分布の違いについて解説してきました。
ヤマトシロアリとイエシロアリは同じシロアリですが特徴や生態は異なります。
それぞれがいつ現れるのか、自宅にはどちらがいるのかなどを把握するところからシロアリ対策は始まります。
まずは自宅のシロアリの種類について知ることからはじめましょう。
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